STORY

レベルアップを諦めない 最高の一枚を撮るために選んだ私の道

フレッシュな雰囲気で、キラキラの眩しい笑顔が印象的な半澤さん。今年28歳になる彼女は、子どもを撮るスペシャリストとして活躍する一方で、商業写真や記念写真など、様々な分野で腕を磨いている。「もっと上手になりたい!」そう話す彼女が、その原動力について話してくれた。

写真って楽しい‼︎ 人生を変えてくれた“携帯電話”

Qカメラとの出会いについて教えてください。

カメラとの出会いは中学1年生の頃です。携帯電話を買ってもらったことがきっかけです。当時は、いわゆる「ガラケー」と呼ばれる携帯電話だったので、あまり画質の良いものではありませんでしたが、携帯電話のカメラで写真を撮るのが大好きで、空の写真を撮ったり、好きなものを撮ったりして友達に見せていました。

ガラケーとは言え、自分の撮った写真がよく撮れた‼︎と思う瞬間もあって、ワクワクしたことを覚えています。

Qいわゆる「写メ」の時代ですね‼︎プロのフォトグラファーを目指すようになったきっかけはありますか?

中学生の時に受けた「キャリア教育」の授業がきっかけかもしれません。色々な仕事があることを勉強したり、自分がどんなことに興味を持っているのか考えたりする時間があったので、当時から好きなことを仕事にできたら幸せだろうなという思いがありました。

その頃から「写真を撮ることが好き」な気持ちを大切にして、フォトグラファーになりたいと思うようになったんです。

Q携帯電話のカメラで写真を撮っていた女の子が、本格的にフォトグラファーを目指すことを決意したんですね。

そうなんです。高校卒業後は、カメラの勉強がしたかったので、カメラや映像、デザインなどを勉強できる専門学校に進学しました。初めて一眼レフカメラを手にしたのもこの頃です。

高価なものは買えなかったので、中古の一眼レフでしたが、私にとって初めての本格的なカメラですから、フォトグラファーに一歩近づいた気がして、とにかく嬉しかったです。

成長することを諦めたくない、上手くなるために選んだ道

Q初めての一眼レフ‼︎それは嬉しいですね。

出掛ける時はいつも持ち歩いていました。バイト帰りに夜景を撮りに行ったり、お散歩中に素敵な風景を見ると足を止めて撮影したりしていました。

SNSで写真を公開し始めたのもこの頃です。SNSには今でも、カメラを買ったばかりの頃の写真が残っているので、なんだか懐かしい気持ちになります。

あの時、携帯電話を持たせてもらえなければ、私はフォトグラファーになっていなかったかもしれないと思うと、携帯を持たせてくれた親に感謝の気持ちでいっぱいになります。

Q専門学校卒業後はフォトグラファーとして働き始めたのでしょうか?

専門学校の頃から写真館でアルバイトをしていました。

お客様のために良い写真を撮るというのが一番大切なことですから、私がアルバイトのフォトグラファーだろうと関係ありません。店長や先輩からは真剣なアドバイスをいただき、次の撮影に活かせるようなフィードバックをたくさんいただきました。

そういった愛の鞭の中で、上手く撮れない自分に不甲斐なさを感じることもありましたが、全ては自分の成長のためだと信じて前に進みました。

Q諦めずにフォトグラファーの道を歩むことにしたんですね。

上手になりたいのにうまくいかない…という心の葛藤もありましたが、学校からのインターンシップで別の写真館にお世話になって、環境が変わったことで、少しリフレッシュができたんです。

アルバイト先の写真館も素晴らしい環境でしたが、インターン先の雰囲気の明るさにも心惹かれました。当時の担任の先生に相談してみたら、いろんな場所で経験を積んでごらんと背中を押してもらうことができたので、インターンでお世話になった写真館に就職することになり、私のフォトグラファー人生がスタートしました。

Q写真館でフォトグラファーとして働き始めたんですね‼︎スクールフォトと出会うまでのことを教えてください。

写真館に4年間勤めました。ここでの4年間は充実していて、たくさんのことを学ばせていただきました。

店長も任せてもらって、写真を撮るだけでなく、マネジメントなども担当しました。店長になったことは、私にとってもチャレンジで、良い経験になりましたが、自分自身がカメラに向き合う時間が少なくなってしまって…もっともっと現場で写真を撮りたい、もっとカメラと向き合って上手になりたいという思いが大きくなったので退職することを決意したんです。

当時まだ24歳と若かったので、色々な分野の写真が撮れるように勉強期間を作ろうと思って、商業写真専門のフォトグラファーのアシスタントとして働かせてもらうことにしました。

お客様が企業というのも大きな経験で、フォトグラファーとしての幅が広がったなと実感しています。

ここでの学びや気づきがとても大きくて、今の自分に大きく影響しています。

Q気づきというのはなんでしょうか?

商業写真は、一つの商品と向き合って写真を撮ります。その商品の良さを引き立たせるためのプロの技は素晴らしいものがあります。照明や構図など、勉強になることもたくさんありましたが、私はモノと向き合うよりも、「人を撮りたい」と思うようになったのです。写真館から離れてみて、改めて人を撮ることの喜びを感じたんだと思います。

リンクエイジの募集を見たときに、これを逃したら後悔すると思ったほどです。

今は、リンクエイジでスクールフォトを撮ったりブライダル専門のフォトスタジオで撮影したりしています。

私は、子どもたちの「非日常」と「日常」を知っている

Qスクールフォトの現場は楽しいですか?子どもたちを撮ることの魅力を教えてください。

写真館での撮影は「前撮り」と呼ばれるものがほとんどで、スタジオで晴れ着を着て撮影します。子どもたちの動きも少ないですし、普段とは違った雰囲気のセットの中で、「非日常」の写真を残すことになります。緊張をしている子どもたちも少なくありません。

それと比べると、スクールフォトというのは真逆なんです。園内というのは、子どもたちの安心できる場所ですから、そこには「日常」があります。子どもたちは自由で、生き生きとしていて、自然な姿を撮ることができるというのが魅力だなと思っています。

Q「非日常」の子どもたちを知っているからこそ、「日常」の子どもたちの様子が愛おしく感じますね。

そうなんです。子どもたちから溢れ出る感情を撮ってあげたいですし、この表情は保護者にも見せてあげたい‼︎と思うような瞬間を撮らせてもらえると、フォトグラファーとしてやりがいを感じます。

子どもたちは可愛いですし、私にも母性が芽生えたりして、そういった柔らかな気持ちが湧いてくるのもスクールフォトの好きなところです。

Qいい写真を撮るために工夫していることや、大切にしていることはありますか??

子どもたちのことをよく見るようにしています。よく見ると、次の行動が予測できたりします。もちろん、予測不能なこともあるんですが(笑)それも子どもらしいですよね。

園生活というのは、子どもたちにとっての「テリトリー」ですから、そこに見慣れない機材を持った私たちフォトグラファーが入り込むというのは、子どもたちにとっては違和感のあることです。多くの子どもたちは、慣れるまでの間、少し構えたような表情になってしまいます。そこをいかに自然体で過ごしてもらえるかが、フォトグラファーの腕の見せどころなのかもしれません。

子どもたちが何を学び、何に心を踊らせているのか、そういったことが伝わる写真が撮りたいなと思っています。

Qその場の出来事を写真で伝えたいということですね⁉︎

そうなんです。良くも悪くも、その場の空気感が写真には残るんです。私は、これこそが写真の魅力だと思っています。

保育現場というのは、明るく楽しいだけではなく、時には、真剣で張り詰めた空気なんかもあるでしょう。でも、その雰囲気を残してあげることがフォトグラファーにとって大切なことだなと感じています。

写真は一生残るという意味でも、その瞬間を切り取って撮らせていただくということは、とても光栄な仕事だなと思います。

Qリンクエイジでスクールフォトを撮るというのは、半澤さんにとって抜群にマッチした現場ですね。

リンクエイジは、成長したいというフォトグラファーの思いにしっかりと寄り添ってくれるんです。もっと上手に撮りたいという思いを受け止めて、より良い写真が撮れるようにサポートしてくれます。

例えば、フィードバック。研修の期間中、私が現場で撮影した写真のフィードバックをまとめて資料を作ってくれました。アドバイスだけでなく、褒めるポイントもしっかりとまとめてもらっていたので、ここまで丁寧に分析してもらえるのかと感激しました。

撮影に伺う園の情報も丁寧にまとめてくれるので、事前情報がきちんと入ってきますし、システム的な部分でも優れた会社だなと思います。

園の方針だけでなく、1日の保育の流れなど、驚くほど細かく丁寧にまとめてもらっているんです。

業務委託のフォトグラファーなので、もっとサラッと任せてもらうのかな?なんて思っていましたが、とんでもないです。保育現場で良い写真を撮るための仕組みができているんだなと思いました。

愛とは不確かで儚いもの
でも「逃げずに向き合うこと」が私のポリシー

Qリンクエイジには、「全ての愛を力に変える。」というミッションがありますが、半澤さんにとって愛とはなんでしょうか?

私は「相手を思いやること」だと思います。

高校生の頃、部活の恩師から「思いやりは想像力だ」と教わりました。

相手の気持ちを想像することが、相手を思いやる行動につながるということなんですが、「想像する」って、あくまでも想像でしかないから、不確かなものですよね。でもその不確かなことに時間をかけて想像することこそ実は大切で、誰かのために自分の時間を割けるかどうかが愛に繋がるんだと思います。

限られた時間の中で、自分以外の人に時間をかけるというのは大変なことです。人に対して「愛情」がなければ、自分の大切な時間を相手に捧げること自体がもったいないと思うはずです。

それは撮影にもつながっていて、「どう撮ってもらいたいかな?」とか「どうしたら喜んでもらえるかな?」と、相手の立場になって想像するようにしています。お客様の気持ちを想像することが大好きなんです。そうやって向き合い続けることが、私の写真への愛だと思います。

Qこれから挑戦したいことがあれば教えてください‼︎

自分の可能性に限界を作らず、フォトグラファーとしてもっと成長したいと思っています。

スクールフォトだけでなく、記念写真や商業写真の分野など、色々なジャンルが撮れるようになりたいと思っていますし、フォトグラファーとして成長できるのであれば、色んなことに挑戦してみたいと思っています。

そして「また半澤さんに撮ってもらいたい」と言ってもらえるようなフォトグラファーになることが目標です。これからも楽しむ心を忘れずに頑張りたいと思います‼︎

「空を眺めてはシャッターを切っていた少女時代。美しい空が映る瞳の奥には、フォトグラファーを目指す覚悟が宿っていたのかもしれない。

彼女の瞳は輝き続け、その眼差しはフォトグラファーとして「成長したい」という強い思いと共に、これから訪れる未来への希望にあふれていた。

たとえ不確かなものであったとしても、彼女は愛することをやめない。

そして、そこに撮りたいと思う瞬間がある限り、彼女は成長することを諦めない。

Interviewee by Risa Hanzawa
Instagram: risarisa622

Interview, Text by Miya Ando
miya_ando

Photo by Haruna Morimoto

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