STORY

優しさに満ちた編集で「ベストショット」を届けたい

優しく穏やかな雰囲気で、丁寧な仕事ぶりに定評がある丹羽 春香さん。メモリッジの写真販売に欠かせない仕事・画像編集を担当している。リンクエイジの写真クオリティを守る要と言っても過言ではない仕事だ。編集という仕事に、どんな想いで向き合っているのか、その心の内を聞いた。

写真の品質を守る仕事

Qリンクエイジでどのようなお仕事をされていますか??

写真の編集を担当しています。

フォトグラファーや先生から納品された写真のチェックがメインです。メモリッジの販売サイトに掲載する前に、販売できるものかどうかを確認しています。所属する団体や状況に応じて掲載可否の基準は様々ですが、お客様の手元に届く前、最後の品質チェックになるので、気が抜けない仕事です。必要なものにはトリミングや角度調整などの編集を施しています。

Qなんと!! 人の目で一枚一枚、丁寧に確認しているんですね。それは大変な作業ですね…

最近は、自動の写真販売サービスもありますが、リンクエイジではあえて人の力を信じているんです。人にしかできない作業とでも言いましょうか。

私たち編集スタッフの目で確認して、人の気持ちに寄り添う編集を心がけています。だって、コンピューターには、「写真写り」を気にして嫌な想いをした経験なんてないですよね!? 私にはあります(笑)

どんなに些細なことでも、気にしていた人にしか分からないポイントもあるので、丁寧に確認するようにしています。

Q写真写りを気にしていたこともあるんですね!? 丹羽さんと写真との出会いについて教えてください。

写真はどちらかというと撮られるのが苦手なタイプで…(笑) 自分では、写真写りが悪いなと…気になってしまって、あまり積極的に写ってきませんでした。

とはいえ、年齢的にコンパクトデジカメが大流行した世代なので、学生の頃はデジカメで気軽に写真を撮っていました。今でいうスマホで写真を撮るような感じです。風景や物を撮るよりも、楽しそうにしている友達を撮ることが多かったです。

今では写真を撮ることも少なくなってしまいましたが…甥っ子・姪っ子がいるので「かわいいな〜」なんて思いながら写真を撮ることはあります。

「働いてみたい会社×働きやすい会社」に出会えた

Qリンクエイジで編集スタッフになるまでのことを教えてください。

アパレルのお仕事をメインに、接客のお仕事をしてきました。結婚したことをきっかけに、もう少し時間に融通のきく仕事がしたいなと思うようになって、パートタイムでオフィス勤務できる仕事を探すことにしました。

リンクエイジの求人を見つけたときに、会社のホームページを見たのですが、掲載されている子どもたちの写真がすばらしくって。子どもたちの表情を見て、なんてきれいな写真なんだろうと思いました。

子どもたちのために…という想いも伝わりましたし、会社そのものに惹かれたので、応募してみることにしました。

Q過去に写真編集のご経験があったのでしょうか??

学生時代はアパレル系の学科にいたので、デザインに近いような写真加工も学んでいました。イラストレーターの経験もあったので、この分野ならチャレンジできるかもしれないと思いました。

Qアパレルなどの接客業と比べると、180度違ったお仕事だと思いますが、実際に働いてみていかがですか??

働き始めて1年半が経ちましたが、とても楽しく働いています。

接客の仕事と比べると座り仕事がメインですが、部署内の皆さんとコミュニケーションをとりながら仕事をしています。時には余談なんかもしながら(笑)

編集スタッフは、1時間あたり1500枚くらいの写真をチェックすることもあるので、集中して作業して、息抜きもして、このバランスがとっても居心地のいい職場だなと思います。

Q家庭との両立もうまくいっていますか??

編集スタッフの中には、子育て中のママさんたちもいらっしゃるので、産後の働き方もイメージしやすいです。

ご家庭の事情やお子さんの突然の発熱などでお休みされることもあるのですが、職場のみんなに理解があるので、みんなでフォローし合っています。

私自身、もうすぐ出産を控えているのですが…妊娠初期は体調がすぐれないことも多く、急にお休みをいただくこともありましたが、毎回快く対応していただきました。精神的にも不安の多い時期でしたが、皆さんのサポートのおかげで安心して過ごすことができました。

Q妊娠中のお仕事は大変なことも多いですから、みんなでサポートし合えるのは心強いですね。一人ずつに編集ノルマはないのでしょうか??

そもそも、1日に何枚編集しなければいけないといったノルマがありません。

「今日はこの人数でこの写真を対応しましょう」という感じで、その日に出勤している人で協力して仕事を進めていきます。たくさんの写真をみんなで分け合っていくようなイメージです。

編集担当は10人ほどですが、誰かに仕事の負担がかたよることもありませんし、お互いに自然と助け合えるような環境になっていると思います。

人の気持ちに寄り添った編集をしたい

Qみんなで仕事を分けていくイメージですね。編集のお仕事をする時に大切にしていることはありますか??

保護者や子どもたちの気持ちを大切にしています。これこそ、編集を「人」がするうえでの一番のポイント。

どの写真も素晴らしい瞬間ばかりなので、できるだけ削除したくないというのが本音なのですが…下着が写り込んでいたり、白目や半目のお顔で写り込んでいたり、本人が写真を見て「恥ずかしい」とか、「嫌だな」という思いになってほしくないので、写真写りには細心の注意を払っています。

Q写真を見る保護者や子どもたちの目線で編集をするということですね。

実際には、子どもたちや保護者の目線だけではありません。先生たちの目線も大切にしています。

例えば、写真一枚だけ見ると「トラブル」のように見えてしまうシーン。本来は、その前後にもストーリーがあるので、何枚かの写真を通して見ると、これはじゃれあっているだけと理解できるのですが…

見え方によっては、「我が子がトラブルに巻き込まれている??」となってしまいます。そうすると、保護者も不安になりますし、先生の目が行き届いていないのではないかと心配させてしまう可能性もあります。一枚の写真から、保育への不安や誤解が生まれてしまいそうな場合は注意して対応しています。

Qその線引きというのが難しい判断になりますね。

そこがスクールフォト編集の難しいところですね。「自然な写真」と「求められていない写真」の線引きというのが、極めて難しいなと感じます。

選定が難しいのは、「求められていない写真」だけではないんです。連写の中からベストショットを絞るというのも難しいんですよ!!

この表情も素敵だなとか、これは残してあげたいなとか、感情移入しすぎてしまうと判断に迷うこともあるので、困った時は、他の編集スタッフに相談しながら判断するようにしています。

Qベストショットを選ぶというのも大変な作業ですね。

本来であれば、連写って魅力的なんです。一瞬の中で起こることも、連続した複数枚の写真があることで、まるでコマ送りの映像のように表情の変化を楽しむことができます。臨場感があってその場にいるような感覚になりますし、写真から伝わることも多いですから、親子でベストショットを選ぶ楽しさというのもありますよね。

とはいえ、枚数が多すぎると、保護者の皆さんにとっても写真選びが大変になってしまいます。過剰な枚数がある場合は、こちらで少しだけ選別させていただいて、選ぶ楽しみも残しつつ、選んでいただきやすいようにセレクトしています。

子どもたちの成長を垣間見る喜び

Qプロの編集さんたちがベストショットを集めてくれているというのは心強いですね。編集のお仕事の魅力はどんなところでしょうか?

子どもの頃の写真って、歳を重ねるごとに懐かしさが大きくなるものだと思います。懐かしい写真を見ると、その当時の記憶に気持ちが向かうような感覚もあって、写真に写っているのは自分一人でも、「他にも誰がいた?」とか、「こんなことがあったね!」とか、記憶の奥深くを覗いているような気持ちになります。

そういう意味でも、スクールフォトというのは、子どもたちの人生に寄り添って大事なものになっていくかもしれません。自分が関わった写真が、そんな風に大切にされていくかもしれないと思うと、とても意味のあるお仕事だなと感じます。

Qそれだけ想いを込めてお仕事されていると、子どもたちの成長を一緒に見守っているような気持ちになりますね。

写真に臨場感があるので、まるでその場にいて、子どもたちの様子を垣間見ているような感覚になることがあるんです。きっとフォトグラファーの腕前が良すぎるんですね(笑)

写真を見ているだけで、感極まって泣けてくる時もあるんですよ!! 例えば、卒園式シーズン。涙を流している子、じっと考え事をしている子、先生に抱きついている子など、いろんな表情を見ることができます。お別れの季節の悲しさも、寂しさも、みんなちゃんと理解しているんです。子どもたちの成長が見えるような写真というのは、グッとくるものがあります。

「愛」とはすべての行動の根本に

Qリンクエイジには「すべての愛を力に変える」というミッションがありますが、丹羽さんの考える「愛」について教えてください。

難しい質問ですが、あえて言葉で表現するならば「思いやり」が一番近いかな??と思います。

関係性や立場によって違うものだと思いますが、「親と子」、「先生と園児」など、それぞれの関係性の中で生まれる「思いやり」や「優しさ」が集まることで「愛」に近づいていくのではないでしょうか。そういう意味では、愛とは、すべての行動の根本にあるものだなと思います。

Qこれから挑戦したいことについて教えてください!!

まずは目前に迫った「出産」を頑張ることです!!

初めての出産・育児で不安もありますが、うまくバランスをとりながら、楽しめたらいいなと思います。

もちろん、育児も仕事も欲張りに頑張れたらいいなと思いますが、「子育てする自分」「働く自分」だけでなく、まずは「私自身」が楽しんで生きているかということを大切にしていきたいなと思います。

丹羽さんの編集には「愛」がある。
人の気持ちに寄り添い、相手を思いやる気持ち。
彼女の「優しさ」が最大限に活かされた仕事なのかもしれない。

彼女の愛に包まれた写真が、子どもたちの未来で輝いていますように…

Interviewee by Haruka Niwa

Interview, Text by Miya Ando
miya_ando

Photo by Kenta Sagara

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